【凱旋門賞】ルメール 日本競馬に恩返し 悲願の勲章もたらす!



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「凱旋門賞・仏G1」(10月2日、シャンティイ)

 JRAジョッキーのクリストフ・ルメール騎手(37)=栗東=が、日本ダービー馬マカヒキとともに、母国・フランスで日本馬&自身初の快挙を目指す。一昨年にJRAの通年騎手免許を取得し、昨年の“デビュー”以降は勝ち星を量産するなど大活躍。誇りと自信を取り戻し、自らを成長させてくれた日本競馬界への感謝の思いを胸に、2年ぶりの大一番に挑む。なお、29日に16頭が出馬投票を行った。枠順はきょう30日に確定する。

 武者震いしていた。マカヒキとともに挑む夢舞台を前に、ルメールは熱い思いを抑え切れずにいた。「私はフランス人。凱旋門賞は僕にとって一番大切なレースで特別な舞台。そこで日本馬に乗れるのはすごく楽しみ。僕も日本の馬もまだ勝っていない。一緒に勝ちたい」。日本競馬界の期待も背に、悲願の勲章を目指す。

 恩返しの時が来た。一昨年の秋にJRAの通年騎手免許を取得。4月デビューとなった昨年こそ112勝(JRAのみ)だったが、年始から騎乗している今年は128勝(25日終了時点)と関西リーディングを独走する。「日本で自信をつけられました。8月で(年間)100勝達成なんて、私の騎手人生で初めて。うれしい」。外国人の自分を信じて、委ねてくれる手綱。その期待に応える時が最高の瞬間だ。

 現在は家族とともに京都に暮らす。日々、日本文化を感じる生活は刺激的かつ快適で、Jリーグや大相撲など日本のスポーツも積極的に観戦する。「夏の札幌ではビアガーデンにも行ったよ。海や山も大好き」。日本を学び、住む人の心に寄り添う。そこには、自らを成長させてくれた国や人への感謝と敬意がある。

 過去8度挑戦し、06年プライドの2着が最高。当時、戦った一頭がマカヒキの父ディープインパクト(3位入線→失格)だ。今年の開催地・シャンティイ競馬場を熟知する37歳は、胸を張ってこう宣言する。

「ベストホースが勝てるコース。いいスタートが切れたら6、7番手で競馬がしたい。いっぱい自信がある。Can be revenge for Deep Impact」

 機は熟した。2016年10月2日。日本競馬の、そして、ルメールの描いてきた夢に日付が刻まれる。




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