【田辺裕信 ゆる~い話】馬もせきや喉鳴りは要注意



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 新型コロナの影響で周りでせきをする人がいると気になってしまいますが、馬もせきをします。調教で軽めのキャンターをしているときなどに、せきをしている馬はいますが、そういう馬は出走できないので、レース中にせきをしている馬はまずいないかなぁ。せきが出るとやはり呼吸のリズムが崩れますので、走っているときにせきが出ると息苦しさを感じます。

 息苦しさということで言えば、競走能力に影響を及ぼすといわれるのが喉鳴り。原因、症状についても喉の弁がまひして音が出るなど、さまざまです。音についてもヒュー、ヒューと風のような音といわれますが、実にさまざまで、乗っていると結構気になります。音を聞いていると、空気が抜けていくような感覚になります。トップスピードになる前、3コーナーとかでも鳴っていたりするんですよね。

 馬は鼻でしか呼吸をしません。その鼻と直結しているのが喉。目立たないですけど、呼吸にとって喉はとても重要な役割を果たしているわけですよね。いくら馬体が良くても、筋肉が良くても、そして血統が良くても、酸素を十分に取り込むことができなければ能力を発揮することはできません。

 これまでには、手術をしてGIレースを制した馬もいますので、以前ほど深刻ではないかもしれません。ただ、正直またがってどれだけ背中が良かったとしても、マイナスイメージが湧いてきます。やはり呼吸はとても大事ですから、せきや喉鳴りなどは注意して、早めに気づいていければと思っています。 (JRA騎手) ※隔週掲載


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