負けても課税!? 公営ギャンブルの払戻に確定申告が必要になる



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2019年1月11日 18時30分
日刊SPA!



◆国税庁が計算方法の詳細と管理Excelファイルを公開

 1月10日、国税庁のホームページで『公営競技の払戻金の支払を受けた方へ』というお知らせが公開されたことが報じられた(参照:Impress Watch)。その内容を簡単に説明すると「公営競技で得た利益は一時所得であり、金額によっては申告が必要だ」というものである。国税庁ホームページ内にある説明pdf資料に記載されている一時所得の計算方法は以下の内容だ。

“●払戻金に係る一時所得の金額は、次の順序で計算します。
① 払戻金に係る年間受取額を計算する
② 払戻金に係る年間投票額を計算する
③ ①-②-50万円した金額を計算する
④ ③×1/2した金額を計算する
※上記④がプラスでない場合などについては、確定申告の必要はありません”
(参照:国税庁からのお知らせ 払戻金の支払を受けた方へpdf)

 払戻にかかった額から投票額を引いた額が年間50万円を超えていなければ関係なさそう、そもそも負け組だから関係ないよアハハ……と思った人もいるだろう。しかし、Impress Watchの記事によると

“(2)は年間投票額全額ではなく、払戻金が発生した際の投票額を指す。”

 とある。こうなると話はまったくもって変わってくる。的中したレースだけしか引く額として扱わない……つまり、勝ち組でなくても対象になる可能性があるということだ。都内の税務署に詳細を問い合わせたところ、

「(②については)的中した目にかかった投票額です」

 また、同じレースで外れた目の金額は含まないのかとの問いに対しては、

「含みません。あくまで的中した金額のためにかかった投票額です」

 との回答だった。

 つまり、たとえば競馬で年間総額で100万円購入して、払戻の年間総額が60万円であり、的中した目だけの購入金額の総額が5万円だったとしたら、収支はマイナス40万円という「負け組」であったとしても、一時所得として計算されるのは

(60万円-5万円-50万円)×1/2=2.5万円

 となり、対象となるというのだ。この問題に対してある税理士は匿名を条件にこう答えた。

「これは昔から通説として、公営競技における一時所得の計算方法としては的中のためにかかった額で考えるというのは変わりません。ですが、あくまで通説でして……はっきりと断言できないのは、高額払戻に対する裁判の判例が(ハズレ分を)経費として認めるか認めないかでブレているのが現状でして、明確に回答するのは非常に難しい」(税理士)

 そう、判例がブレているため税の専門家である税理士もコメントがしづらいというワケなのだ。

◆ハズレによって的中が成り立ってる点考慮してもらいたい

 昨年10月には会計検査院の発表で、2015年の公営ギャンブルで1050万円以上の高額払戻だったケースで払い出された127億円のうち、確定申告されたのは約20億円であったと報道されていた。(参照:日本経済新聞)

 今はネット投票での売上が多くを占めるなかで、誰がどんな投票をしたのかが分かるようになった。昨年の門別競馬・北海道2歳優駿にて着順の誤審があった際に正しい着順への払戻についてネット投票分を全て保証できたのは、データによる投票履歴が残っているからだ。つまり、国税庁も調査しようと思えば調査できるという状況にあるわけだ。

 とはいえ、公営競技はすでに25%前後が自治体による収益となっているものだ。最近の高額払戻での税金適用への裁判でも判例が定まらないように、当てるためにハズレがまったくない人などいないのだ。外れた分が経費にならないのだとしたら、先程の計算のように明らかな負け組の人は自治体に実質納税しているような状況からさらに納税せねばならなくなる。

 さらに、「高額払戻になったら払戻の時点で一時所得分の額を引いてほしい」という意見もある。これなら確実な方法だし、不満も少ないのではないだろうか。高額払戻の扱いについて、スムーズな運用になる道が開けることに期待したい。せめて、負け組は困らないように……。

【勝SPA!取材班】
SPA!が運営する日刊SPA!内のギャンブル情報サイト「勝SPA!(かちすぱ)」の取材班。Twitter(@kspa_official)



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