【朝日杯FS】レース展望



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 日曜の阪神競馬場ではGI・朝日杯フューチュリティS(16日、芝1600メートル)が行われる。普通なら年末のホープフルSと並んで2歳牡馬チャンピオンを決める一戦だが、今年は新馬、サウジアラビアロイヤルCを連勝した牝馬グランアレグリア(美浦・藤沢和雄厩舎)がエントリー。3戦無敗の牡馬2頭を差し置いて、1番人気濃厚のムードだ。

 そのグランアレグリアは過去2戦とも圧巻のパフォーマンスを披露。6月東京のデビュー戦でマークした1分33秒6は、芝マイルの新馬戦で史上最速という破格のものだ。しかも、2馬身差の2着に破ったダノンファンタジーが先週の阪神ジュベナイルフィリーズを快勝したことで、まぎれもないハイレベルなレースと証明された。前走サウジアラビアRCも新馬戦以来4カ月ぶりで良化途上ながら、牡馬を3馬身半もちぎる圧勝劇。陣営は、香港遠征で不在だったクリストフ・ルメール騎手とのコンビを優先して、今週の牡馬との頂上決戦を選択した。さらなる体調アップも見込め、無傷の3連勝で世代の頂点に君臨しても不思議ではない。

 牝馬には負けていられないと気を吐くのが、デビュー3連勝中の2頭だ。まずは大ブレーク中のロードカナロア産駒、ファンタジスト(栗東・梅田智之厩舎、牡)。小倉2歳S、京王杯2歳Sとメンバー唯一の重賞2勝馬だ。1400メートルまでしか距離経験はないが、ハイペースにも超スローペースにも対応できるセンスの良さが武器。究極の決め手勝負になった前走の京王杯2歳Sも、上がり3ハロン33秒2の末脚で制した。馬体重はデビュー戦の448キロから前走で474キロまで増加。一戦ごとにたくましくなっており、成長力もかなりのものだ。5日の1週前追い切りでは、坂路で楽に4ハロン49秒5の超抜一番時計を叩き出しており、さらなる上昇が見込める。このレース19度目の挑戦で初Vを狙う武豊騎手が、秋華賞から続く外国人騎手のJRA・GI連続週勝利を『9』で止めるか。


 アドマイヤマーズ(栗東・友道康夫厩舎、牡)も新馬、中京2歳S、デイリー杯2歳Sと無傷で連勝ロードを驀進(ばくしん)中。前走はスローペースだったため接戦となったが、厳しい流れになればなるほど、しぶとい末脚が生きそうな印象で、GIで相手が強くなるのは歓迎のはずだ。マイル戦で3連勝の実績は侮れない。

 ケイデンスコール(栗東・安田隆行厩舎、牡)は未勝利、新潟2歳Sを連勝中。前走で手綱を取った石橋脩騎手が負傷中で、今回は先週の阪神JFを勝ったクリスチャン・デムーロ騎手とコンビを組む。過去3戦全てで上がり3ハロン33秒台の末脚を繰り出している切れ者。決め手勝負になればまとめて差し切る可能性もある。

 他ではマイネルサーパス(美浦・高木登厩舎、牡)が面白い存在だ。前走のきんもくせい特別(福島芝1800メートル)は後方から豪快なまくりを仕掛けて、1分46秒2の2歳コースレコードV。着差はハナだったが、抜け出すと気を抜く癖を考えて、鞍上が直線でひと呼吸、追うのを止めてのもの。陣営は「まだ本気で走ったことがない」と明かしており、能力を隠していそうだ。

 芝1400メートルでデビュー連勝を飾ったニホンピロヘンソン(栗東・安達昭夫厩舎、牡)、函館2歳Sを勝ったアスターペガサス(栗東・中竹和也厩舎、牡)はマイルへの距離延長がポイント。サウジアラビアRCでグランアレグリアの2着だったドゴール(美浦・黒岩陽一厩舎、牡)、ウィリアム・ビュイック騎手を鞍上に確保して挑むエメラルファイト(美浦・相沢郁厩舎、牡)も上位争いできる力がある。




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