【AR共和国杯】レース展望



サンスポ競馬
http://race.sanspo.com/



 11月第1週の中央競馬は、GI開催は小休止。文化の日の金曜(3日)が京都&福島、土曜(4日)が東京&福島、日曜(5日)が東京&京都の変則3日間開催となっており、東京の日曜メインにはハンデGIIのアルゼンチン共和国杯(芝2500メートル)が組まれている。過去10年の勝ち馬を見ると、2007年アドマイヤジュピタは翌08年天皇賞・春を制覇。08年スクリーンヒーローは次走のジャパンCも優勝。10年トーセンジョーダンは翌11年の天皇賞・秋、15年ゴールドアクターは続く有馬記念を制するなど、GIに直結するレースになっている。09年ミヤビランベリ(11番人気)、13年アスカクリチャン(7番人気)と人気薄で勝った馬もいるが、それ以外の8頭は1~3番人気で、トップハンデの好走例も多い。


 今年もジャパンC(11月26日、東京、GI、芝2400メートル)や、ステイヤーズS(12月2日、中山、GII、芝3600メートル)、有馬記念(12月24日、中山、GI、芝2500メートル)を見据えたスタミナ自慢の馬たちが集まった。

 スワーヴリチャード(栗東・庄野靖志厩舎、牡3歳)はレイデオロが勝ったダービー2着以来の出走。春の疲れが尾を引いたため、菊花賞を自重してここに回ってきた経緯があるが、10月26日の1週前追いでは栗東CWコースで6ハロン84秒0-11秒7(馬なり)をマークし、復調気配を示している。「まだ体に余裕があるし、ダービー時に比べると手前の段階。追い切ってやっと気持ちが目覚めてきた感じ」と庄野調教師は慎重だが、世代トップクラスの実力があることは間違いない。初の年長馬相手でハンデは56キロと楽ではないものの、同じ3歳馬で一昨年にダービー9着以来だったレーヴミストラルが55キロで3着に善戦しているだけに、好勝負は十分可能とみていいだろう。

 アルバート(美浦・堀宣行厩舎、牡6歳)は昨年のこのレースでシュヴァルグランの2着。15&16年ステイヤーズS、今年のダイヤモンドSと長距離重賞を3勝している安定勢力だ。前走の産経賞オールカマーは勝負どころの4コーナー手前で外に張られるロスがあり7着。それでも直線よく追い上げてルージュバックの2馬身3/4差まで詰めてきたのは評価できる。叩き2走目で上積みは十分。3走前のダイヤモンドSを58キロで勝っているので、今回トップハンデの58.5キロは仕方がないところだろう。8勝中4勝を挙げている東京コースなら上位争いは必至だ。

 セダブリランテス(美浦・手塚貴久厩舎、牡3歳)は新馬、早苗賞、GIIIラジオNIKKEI賞と3戦全勝。セントライト記念は挫跖(ざせき)で自重したが、しっかりと治療してその影響は皆無だ。前3走はいずれも1800メートル戦。今回は初の年長馬相手で、初めての東京コースと2500メートルの距離が鍵になるが、半兄モンドインテロが芝2400~2600メートルで5勝を挙げ、昨年のこのレースで0秒2差の4着と好走しているので、弟も克服する下地はあるだろう。ハンデの54キロも多少恵まれた印象だ。

 デニムアンドルビー(栗東・角居勝彦厩舎、牝7歳)は一昨年の宝塚記念2着後、脚部不安で長期休養を余儀なくされた。復帰後は振るわないが、3カ月半の休み明けだった前走の産経賞オールカマー8着後、上昇気配を見せている。GIでは他に13年ジャパンCでジェンティルドンナのハナ差2着に入った実績もあり、調子が戻ればここならチャンスは十分。ハンデ54キロも実績を考えれば有利といえる。

 前走の丹頂Sでオープン初勝利を飾ったプレストウィック(美浦・武藤善則厩舎、牡6歳)は、この一年でかなり力をつけてきた。外国人騎手と相性が良く、今回も短期免許で来日中のヴァンサン・シュミノー騎手との新コンビで一発を狙う。ハンデ55キロは妥当なところだろう。

 近況不振ながら、14年宝塚記念、16年天皇賞・春で2着の実績があるカレンミロティック(栗東・平田修厩舎、セン9歳)=57キロ、メンバー中最多の重賞4勝を挙げているヒットザターゲット(栗東・加藤敬二厩舎、牡9歳)=57キロ、3走前に同じ東京芝2500メートルのハンデGII目黒記念で3着に好走したハッピーモーメント(栗東・角居勝彦厩舎、牡7歳)=54キロ、目黒記念、京都大賞典と堅実に掲示板を確保したレコンダイト(栗東・音無秀孝厩舎、牡7歳)=55キロ=なども争覇権内だ。




【競馬マンション】
http://keiba-msn.com

◆競馬マンションは、元調教師からオーディション合格者まで、プロ予想家が渾身の予想をお届けしています。サイトの会員登録は無料です。毎週リレー形式で予想家の「無料公開予想」もあります。よろしければご利用ください。