今週から2歳新馬戦がスタート 注目は新種牡馬オルフェーヴル産駒



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 ワクワクする季節がやってきた。今週から2歳馬による新馬戦が始まる。「ダービーから、ダービーへ」-。来年、世代の頂点を目指す若駒たちが、続々と初陣を迎えていく。

 今年の注目は新種牡馬オルフェーヴル(牡9歳)産駒のデビューだろう。現役時代は牡馬クラシック3冠を始め、G1・6勝。凱旋門賞・仏G1でも2度の2着(12、13年)がある。記者は最初の12年を現地で取材したが、内にササってラチにぶつからなければ勝っていたという声を、海外の関係者からも耳にした。12年阪神大賞典2着時の逸走も含めて、全てが規格外。本当に“華”のある競走馬だった。

 現役時代に管理した池江泰寿調教師は、その産駒について「間違いなく走ってくるでしょう。出来もいいですから」と語っていた。デビュー前の馬については「関節の可動域の広さと、しなやかさ」などに注目して見るそうだが、同馬の産駒には素質を感じる馬が多いという。「オルフェ自体は夏デビュー(10年8月・新潟1着)でしたが、子どもはゆっくりの馬が多いのかなと思います」と分析した。

 牧場関係者に聞いても「野性味にあふれたタイプが多いと言いますか、その辺りは似ていると思います。身体能力も高いですよ」との評価。毛色や見た目が異なっていても、6冠馬の遺伝子を感じさせる産駒が多いという。父が得意とした芝・中距離だけでなく、短距離やダートなど、幅広くこなせそうとの評判で、一昨年に他界した父ステイゴールドの後継種牡馬として、馬産地の期待も大きい。

 その証拠に初年度産駒から、G1・6勝馬ブエナビスタなどの母として知られるビワハイジ、昨年の最優秀3歳馬サトノダイヤモンドの母マルペンサ、16年オークス馬シンハライトの母シンハリーズなど、実績のある牝馬が配合相手に選ばれた。今後、順調に活躍馬が出れば、現在のリーディングサイアー争いの勢力図が一変するかもしれない。

 オルフェーヴルで2度目の凱旋門賞挑戦を終えたあと、池江師は「いつか、(オルフェの)子どもでまたフランスへ行きたい」と、親子2代での参戦に意欲を示していた。ディープインパクト産駒のキズナやハープスター、マカヒキがそうであったように、6冠馬のDNAを受け継いだ馬が海を渡る-と考えると胸が高鳴る。現段階では夢でしかないが、現実になる日はそう遠くない気がする。

 ステイゴールドからオルフェーヴルへ。そしてまた、その子どもへ。血がつなぐドラマに終わりはない。最近、曽祖父母などに現役時代を知る馬が出てきたり、記者自身の加齢を感じることもあるが、それもまた競馬の魅力だと思う。

 オルフェーヴル産駒がどんな可能性を示してくれるのか-。新たな楽しみを胸に、今週末から2歳世代の戦いを見届けていきたい。(デイリースポーツ・大西修平)

提供:デイリースポーツ





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